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トップ教育・文化・スポーツ町の歴史・文化文化財> 舗飛内遺跡発掘調査速報

舗飛内遺跡発掘調査速報

舗飛内(すけびうち)遺跡は、田川西岸の台地上に位置しています。
本遺跡のすぐ西側には奈良時代の正倉(しょうそう)があったとされる多功(たこう)遺跡や当時の建物の礎石が残る多功天満宮があり、北に3kmほど行くと古代の役所跡である国指定史跡上神主・茂原官衙(かみこうぬしもばらかんが)遺跡が所在しています。
本遺跡周辺では、奈良時代の土器や瓦が多く拾えることから、古来より遺跡があることが知られていました。

 

 

調査概要

所在地

栃木県河内郡上三川町大字多功字鋪飛内地内

調査面積

200m2

調査期間

令和2年10月1日(金曜日)~12月8日(火曜日)

調査主体

上三川町教育委員会生涯学習課

調査目的

今回の調査は、平成30(2018)年度から令和2年度にかけて実施している上三川町遺跡地図作成事業に伴うもので、特に重要な遺跡の範囲と内容を確認するために行いました。

調査方法

調査は、調査区域に一定間隔ごとにトレンチと呼ばれる細い試掘坑を掘り、遺構の有無を確認しました。
遺構が確認できた箇所を更に広範囲に掘削し、遺構の全体像を把握しました。
遺構の掘削はすべて人力で行い、調査後の埋戻し作業は重機を使って行いました。

  • 遺構(いこう)・・・住居などの建物跡を示す人類の活動痕跡のこと

調査成果

調査の結果、奈良時代の氷室(ひむろ)跡と考えられている円形有段遺構1基、古墳時代の竪穴(たてあな)建物跡7軒、時期不明の溝跡2条が見つかりました。
本遺跡は、見つかった遺構と出土する土器から古墳時代から奈良時代にかけての集落遺跡であることが分かりました。
氷室は、氷を保管するための施設と考えられており、本遺跡の氷室跡は上幅約3m、深さ2.2mあります。
土中からは須恵器のはそう(瓦へんに泉)や土師器の高坏など多くの土器や瓦が出土しています。
氷室は、古代の役所である官衙関連遺跡や官衙近隣の集落遺跡に多いことから、本遺跡周辺に官衙関連施設があることが想定できます。
遺構写真

舗飛内遺構配置図

出土遺物

(1)須恵器はそう・・・胴部に開いた穴に竹菅などを差して水差しのように使った土器
(2)須恵器坏(つき)・・・食べ物を盛る器で碗と皿の中間の土器
(3)須恵器甕(かめ)・・・水などを溜めておく貯蔵用の土器
(4)土師器高坏(たかつき)・・・坏に高い台が付いた土器
(5)羽口(はぐち)・・・製鉄炉に使われる風の吹き込み口
(6)瓦・・・古代の建物に使われた屋根瓦
  • 須恵器(すえき)・・・古墳時代に朝鮮半島から伝わった陶質のねずみ色の土器のこと
  • 土師器(はじき)・・・弥生土器の流れを汲む素焼きの赤茶色の土器のこと
遺物写真

  おわりに

今回の調査は、町内にある遺跡の全容を把握し、地域の文化財を後世へ残していくことを目的に実施しました。今回の調査成果は、今後刊行される上三川町遺跡地図に反映されます。
私たちの足元には、まだ見ぬ多くの文化財が眠っています。文化財を守り伝えていくことは、現代に生きる我々の使命でもあります。地域の歴史を正しく理解して町民共有の財産を守っていくためにも、上三川町ではこれからも文化財の保護に努めてまいります。

掲載日 令和3年1月18日
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生涯学習課 生涯学習係
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